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治験薬一覧:R

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:RO-11

<一般名:moclobemide>

概要

MAO阻害剤。肝臓や循環器系への副作用の危険が少なく、特に治療抵抗性のうつ病に対する必須の治療薬とされる。MAO阻害剤は、肝障害の副作用のため、使用性に問題があったが、肝臓系の副作用軽減は、患者への福音となる。スイス・ロシュ社と提携。予定商品名オーロリック錠(大日本)。

出典

月刊ミクス,2:75(2001)・新薬展望-;医薬ジャーナル,37<増刊号>S-1,2001

治験記号:RO-25-3036

<一般名:PGE-interferon-α-2a>

概要

[商]Pegasys;ペガシス(Roche)。肝臓疾患用薬、抗ウイルス剤、生物学的製剤。PGE-IFN-α-2a。PGE-interferon-α-2a(recombinant)はpolyethylene glycol(PEG)で修飾された組換えヒトinterferonで、C型肝炎及びB型肝炎、癌、慢性骨髄性白血病を適応として開発されている。本品は水溶性を高め、作用持続時間が延長されており、既存のinterferon-α-2a製剤が週3回投与のところ週1回で済むとされる。また、血中濃度を高位に維持できることから、INFの効果も高いとされる。皮下注射。針無し注射器による方法が導入されている。米国では2000年5月22日に慢性C型肝炎の適応で申請されている。国内では2001年?2002年の申請を目指して開発が進められている。C型肝炎での本品の効果は、従来品に比較し約2倍、肝硬変を伴うC型肝炎患者では4倍以上の効果が報告された。

出典

明日の新薬CD-ROM,2001.4.2.・読売新聞,第44779号,2000.12.7.

治験記号:Ro-29-9800

<一般名:enfuvirtide>

概要

一般名:エンフュヴィルタイド。[商]fuzeon;フューゼオン(Trimeris/Roche;トライメリス社/ロシュ)。融合阻害剤(fusion inhibitors)と呼ばれる新しいクラスのHIV治療薬である。本剤は抗レトロウイルス療法を続けているにもかかわらず、ウイルスの複製が認められる成人及び小児において、他の抗レトロウイルス薬との併用薬として使用される。日本未発売。

出典

The Medical Letter日本語版,19(13):49(2003.6.23)

治験記号:Ro40-7592

<一般名:tolcapone>

概要

[商]タスマー(日本ロシュ)。抗パーキンソン病薬、COMT阻害剤。申請中。[剤型]錠剤。カテコール-O?メチル基転移酵素(COMT)阻害剤で、末梢及び中枢のCOMTを選択的かつ可逆的に阻害する。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:RO-452317

<一般名:trastuzumad(recombinant)>

概要

[商]ハーセプチン(日本ロシュ)。トラスツズマブ。HER2アンタゴニスト、乳癌治療剤。オーファンドラッグ。trastuzumad(recombinant)は、腫瘍細胞の増殖に関与するHER2/neuの遺伝子産物であるチロシンキナーゼ受容体蛋白を標的とするヒト化モノクロナール抗体である。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:Ro-45-23171

<一般名:——–>

概要

トラスツズマブ(ロシュ)。ヒトモノクロナール抗体で、転移性乳癌の治療剤である。血漿膜の表面HER2受容体蛋白は、正常細胞では少量であるが、これが過剰に産生されると遺伝子変換をきたし、発症をもたらすと見られ乳癌、卵巣癌ではこれが約30%に上がる。HER2の過剰産生は、腫瘍形成、転移に関係があり、また抗癌剤に対する感受性を変化させると見られる。本剤の抗腫瘍活性の機序は、解明されていないが、HER2受容体蛋白の産生を減少させ、腫瘍の増殖を抑制するものと見られる。副作用として発熱、悪寒、嘔吐、疼痛、頭痛、無気力が多くの例で見られ、うっ血性心不全、心筋症が見られたとされる。

出典

高杉益充:DI室;月刊ミクス,4:72-73(2001)

治験記号:RO-640796

<一般名:oseltamivir phosphate>

概要

[商]タミフル(日本ロシュ)。リン酸オセルタミビル。ノイラミニダーゼ阻害剤。2000年12月12日輸入承認。[剤型]カプセル剤。[適]インフルエンザA型、インフルエンザB型に有効。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:RP-59500

<一般名:quinupristin/dalfopristin>

概要

「キヌプリスチン/ダルフォプリスチン」(アベンティス)。新しいストレプトグラミン系の抗生物質。キヌプリスチンは3種のペプタイドマイクロラクトン混合物である。キヌプリスチンとダルフォプリスチンは、それぞれ単独では抗菌力はそれほど強くないが、30:70の割合で配合したものは強い相乗効果を示す。作用機序は50Sリポソームに結合し、蛋白合成を阻害する。嫌気性菌を含むグラム陽性菌に強い抗菌力と幅広いスペクトルを有する。特にバンコマイシン耐性腸球菌を含む各種の薬剤耐性菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、ペニシリン耐性肺炎球菌等にも優れた抗菌力を示すとされている。副作用は筋肉痛、関節痛、頭痛、下痢、肝機能障害等である。末梢血管からの投与では、血管刺激が強いため、中心静脈から投与しなければならない。他剤との相互作用も報告されており、シクロスポリン、テルフェナジン、ニフェジピン等の代謝を阻害するため注意が必要であるの報告。

出典

高杉益充:DI室,月刊ミクス,1:124-125(2001)・トライアルドラッグス;株式会社ミクス,2000