医薬品情報21とは

最近、医療を受ける患者側の『自己責任』に言及する論評が聞かれます。しかし、患者側に『自己責任』を求めるのであれば、『情報公開』が基本であり、正確な情報の公開なしに『自己責任』を問うことには問題があるといえます。また、公開された情報が、正当なものであるか否かの判断をするための物差しも必要です。『医薬品情報21』は、薬の情報について総合的に検討し、薬の情報理解の一助として 利用して頂くために開設するものです。

更に医薬品情報管理業務の中で、最も重要な業務の一つは情報の評価です。しかし、情報の評価は、ヒトに教えられたからといって簡単に身に付くものではなく、教科書を紐解いてみたところで身に付くものでもない。数多くの文献に接し、基本的な知識という物差しが出来て、初めて情報の評価は可能になるのです。

長年医療の現場にいて、生きた臨床情報に接してきたということは重要なことであり、年齢的な要件で医療機関を退職した後、その経験が利用されないということは、はなはだ勿体ないということになる。今回、『医薬品情報21』を開設することにしたのは、そのような知識をフルに活用し、医療関係者のみならず、広く国民に薬の情報を提供できればという永年の思いを果たすためです。

なお、『医薬品情報21』に収載されている情報の個人的な利用は自由ですが、著作権は当方に所属することを申し添えておきます。

2003年 7月 27日

医薬品情報 21

代表 古泉秀夫