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モダフィニルについて

月曜日, 8月 13th, 2007

KW:薬名検索・モダフィニル・modafinil・adrafinil・ Olmifon・α1-agonist・興奮剤・覚せい剤・中枢神経用薬・神経筋疾患治療薬・抗うつ剤・国際陸連・IAAF・禁止 薬物・ドーピング

Q:世界陸上選手権パリ大会の女子 100m・200m優勝者のドーピング(禁止薬物使用)検査で興奮剤の一種であるモダフィニルが検出されたとする報道がされていたが、これはどの様な薬剤か。

A:現時点でモダフィニルは、国際陸連(IAAF)禁止薬物のリストに収載 されていないとされているが、国内での市販もされていない。

modafinilはα1-agonistであり、 薬効として興奮剤、覚せい剤、中枢神経用薬、神経筋疾患治療薬、抗うつ剤とする報告がされている。

modafinilはadrafinil(Olmifon@)の誘導体で、 中枢系のα1刺激作用を有する。特発性過眠症、ナルコレプシーを適応として、フランスでは1994年に上市されたほか、数カ国で上 市されている。注意欠陥多動性障害に対しても有用と考えられる。多発性硬化症、うつ病、アルツハイマー病、パーキンソン病の適応での臨床治験も行われている。

英国では、睡眠時無呼吸に伴う日中の過度の眠気の適応で2002年3月に申 請され、同年11月に承認された。米国ではナルコレプシーにおける長時間の傾眠傾向の適応で、オーファンドラッグに指定された。ナルコレプシー、閉塞型睡眠時無呼吸症候群、交代勤務睡眠障害などの、成人における睡眠と覚醒の障害による過度の眠気への適応拡大が、2002年12月に申請された。

日本では2000年1月ナルコレプシーの適応でオーファンドラッグに指定さ れた。

臨床試験段階の副作用として頭痛、悪心、口渇、胸焼け、眩暈。

同意語:CN-801、CEP-1538、CRL-40476。

[商]provigil、alertec、modiodal、 mediodal、lafon(Cephalon社)。

カナダ Draxis Health社
ドイツ・東欧諸国 Merckle社
アメリカ、メキシコ、イギリス、アイルランド、スイス Cepalon社
オランダ Nourypharma社(Akzo社)
スペイン、ポルトガル CEPA社
イタリア Dompe社
韓国 Choongwae社
日本 アズウェル社

[011.1.MOD:2003.9.9.古 泉秀夫]


  1. 興奮剤検出 ホワイト「シロだ!」;読売新聞,第45774号, 2003.9.1.
  2. 明日の新薬CD-ROM版,2003.9.1.