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濃縮サルビアについて

日曜日, 8月 12th, 2007

KW:薬名検索・シソ科・濃縮サルビア・サルビア・salvia・セイジ・ sage・ヤクヨウサルビア・サルビノリンA・salvinorin A

Q:テレビニュースで放映していた濃縮サ ルビアとはどのような物なのか

A:通常、薬用に使用されるサルビアは、シソ科のSalvia officinalis L.(サルビア)である。原産は、地中海地域、特にアドリア海地域で、部分的にはヨーロッパ諸国で栽培される。輸入生薬は、アルバニアと旧ユーゴスラビアから来る。

多年生で茎の基底部が木質化した高さ70cmまでの植物(半灌木)である。

  • 同意語:Salbeiblätter、Edelsalbei、 königssalbei、Gartensalbei(独)。Herba Salviae、Folia Herbae saccae(ラテン語)。Garden sage leaves(英)。Feuilles de sauge(仏)。
  • 和名:ヤクヨウサルビア。
  • 薬用:葉を乾燥したものを『サルビア葉(salvia folium)』として用いる。
  • 含有成分:1-2.5%の精油。その約35-60%とはthujoneから なり、約20%はその他のモノテルペン(中でも特にcineol)である。また少量のセスキテルペンを含む。3-7%のタンニン質中には rosmarinic acid(シソ科植物のタンニン質)がある。ジテルペン型苦味物質(carnosol=[picrosalvin等])。1-3%のフラボノイド類 (luteolin等)。トリテルペン類(oleanolic acidとその誘導体)。
  • 作用:抗菌、抗真菌、抗ウイルス性、収れん性、分泌促進及び発汗抑制作用が ある。
  • 適応:口腔、咽頭の炎症には、抗炎症剤として、また歯肉炎、口内炎の際には 主に含嗽水の形で使用するが、消化不良、鼓腸、腸粘膜の炎症、下痢の際には、茶剤飲料として用いる。

制汗剤として結核患者の寝汗、心身症による過度の発汗の抑制にも使用され る。民間療法では、サルビアの乳汁分泌抑制作用を利用し、離乳を容易にするために用いられる。

ただし、濃縮サルビアはSalvia officinalis L.ではない。

サルビアの種類については、世界に約500種が存在すると報告されている。 そのうち近縁種であるスペインサルビア(Salvia lavandulifolia)は、最も馴染みのある料理用のものであり、丹参(Salvia miltiorrhiza)、オニサルビア(Salvia sclarea)は、薬用として使用される。メキシコでは、メキシコサルビア(Salvia pinorum)が、幻覚薬として使用されているとする報告が見られる。

現在、undergroundの世界で、濃縮サルビアと称されているのは、 メキシコ産のメキシコサルビア(サルビア・ディビィノルム:Salvia pinorum)の乾燥品で、メキシコのオアハカ州の高地に生えるシソ科植物であるとされている。

また、メキシコサルビアは、別名、賢い予言者、神聖なるセージ (piner’s Sage)とも呼ばれている。メキシコの中部、Oaxacan山に住むMazatecs(マザテクス)族のシャーマン、ネイティブ・アメリカンたちによって、何世紀にもわたり使われていた。メキシコサルビアはマジック・ハーブとも呼ばれ、マザテクス族に使用されてきた。メキシコサルビアの葉は、病気の治療目的から神聖な儀式を行う時に、常にシャーマンにより使われてきた植物である。

メキシコサルビアの有効成分はサルビノリンA(salvinorin A)という物質であるとされる。サルビノリンAは胃の酵素で分解される為、経口摂取では効果がないとする報告も見られる。

[011.1.SAL:2004.7.20. 古泉秀夫]


  1. 薬科学大辞典 第2版;広川書店,1990
  2. 難波恒雄・監訳:世界薬用植物百科事典;誠文堂新光社,2000
  3. 井上博之:西洋生薬;廣川書店,1999