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糖尿病患者に対する賦形薬としての乳糖使用について

日曜日, 8月 12th, 2007

KW:薬物療法・乳糖・lactose・α-含水乳糖・α-無水乳糖・β-無水乳糖・酵素ラクターゼ・lactase

Q:糖尿病治療中の患者に賦形剤等として乳糖の含まれる製品の使用について

A:[局]乳糖(lactose)の性状として『白色の結晶、粉末又は造粒した粉末で、臭いはない。二糖類。二炭糖。本品は水に溶け易く(1g/水約5mLに溶解)、エタノール(95)に殆ど溶けない』とする報告がされている。乳糖は3種の形態があり、α-含水乳糖、α-無水乳糖、β-無水乳糖で、光学的に比旋光度により区分される。

通常、乳糖といわれるのは1分子の結晶水を持ったα-含水乳糖で、これは水溶液から93℃以下で結晶させるとき得られ、常温で最も安定である。乳糖は稀硫酸と熱したり、酵素ラクターゼ(lactase)を作用させると加水分解され、ブドウ糖とガラクトースを生じる。本品はブドウ糖と同様の還元性を有する。

乳糖は1615年Bartlettiによって初めて牛乳より分離され、1688年Ettm