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消石灰飛散時の処置

土曜日, 8月 11th, 2007

KW:毒性・中毒・消石灰・水酸化カルシウム・calcium hydroxide・飛散・眼汚染

Q:校庭のライン引きを行っていた児童の眼に飛散した消石灰が入ったという連絡があった。この場合の処置法について

A:校庭のライン引き様に使用されるのは消石灰であり、消石灰の性状等について次の報告がされている。

消石灰は水酸化カルシウム(calcium hydroxide)の別名である。本品は定量するとき、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]90.0% 以上を含む。本品は白色の粉末で、味は僅かに苦い。

本品は水に溶け難く(1→680)、熱湯に極めて溶け難く、エタノール(95)又はジエチルエーテルに殆ど溶けない。本品は稀酢酸、希塩酸又は希硝酸に溶ける。本品は空気中で二酸化炭素を吸収し、炭酸カルシウムになっている場合がある。本品に3-4倍量の水を加えるとき泥状となり、アルカリ性を呈する(25℃-pH12.4)。日本薬局方・食添収載。

  • 用途:建築用材料、水性塗料、耐火材料、運動場のライン引き。医薬品(局所収斂剤、制酸剤)、歯科用としても使用(歯髄に塗布;直接覆髄)。食品添加剤。
  • 作用:沈降炭酸カルシウムと同様に胃の制酸作用があるが、炭酸ガスを発生しない点が異なる。制酸薬としては臨床的に用いられない。消石灰には腐蝕性、刺激性があるが、その作用は弱い。
  • 症状:灼熱感、腐蝕。
  • 毒性:ラット(経口)LD50:7,340mg/kg。
  • 消石灰が眼に入った場合:眼をこすることなく直ちに流水で十分に洗浄する。その後、専門医を受診する。

[63.099.AL:2003.9.16.古泉秀夫]


  1. 薬科学大辞典 第2版;広川書店,1993
  2. 国立国際医療センター薬剤部医薬品情報管理室・編:医薬品情報,26(4):341-342(1999)
  3. 西 勝英・監修:薬・毒物中毒救急マニュアル 改訂6版;医薬ジャーナル社,2001
  4. 第十四改正日本薬局方解説書;廣川書店,2001