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ボレイの成分及び効用について

木曜日, 8月 9th, 2007

KW:漢方薬・健康食品・ボレイ・牡蠣・成分・薬効・薬理・近江牡蠣・ 長牡蠣・大連湾牡蠣

Q:ボレイの成分及び効用について

■近江牡蛎(Ostrea rivularis Gould):貝殻は2枚、硬くて厚く、円形、卵形、三角形など。中国の沿海に等しく分布し、広東、福建、山東の沿海では養殖も行われる。

■長牡蛎(Ostrea gigas Thunb.):貝殻は大型で硬く厚く、長い条形、背腹はほぼ平行、一般に殻長は殻高の3倍である。中国の沿海に分布する。河口及び湾内の養殖に適した品種である。

■大連湾牡蛎(Ostrea talienwhanensis Crosse):貝殻は大型、中位の厚さで、前後とも長く延び、貝殻から後部に向かうにつれ拡張して三角形に近くなる。

成分]:80?90%の炭酸カルシウム、リン酸カルシウムの他、マグネシウム、アルミニウム、珪素及び酸化鉄などを含む。大連湾牡蛎の貝殻には炭酸カルシウム90%以上、有機質約1.72%を含むとされている。

なお少量のマグネシウム、鉄、珪酸塩、リン酸塩と塩化物が含まれる。強火で焼いた後、炭酸塩は分解し、塩化カルシウムなどが生じるが、有機質は破壊される。

生体内カルシウムの99%は、骨及び歯牙の構成成分として存在し、残りは血漿その他の細胞外液に含まれ、血液凝固因子として作用し、またカリウムに拮抗して不随意筋の収縮を促進し、神経の興奮性を抑制し、あるいは骨格筋の正常活動を維持するとされている。

牡蛎はカルシウム欠乏症に対する補給剤として使用される。

[015.9OST:2000.7.3.古泉秀夫]


  1. 上海科学技術出版社・編:中薬大辞典;小学館,1998
  2. 高久史麿・他監修:治療薬マニュアル;医学書院,2000