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海水中の塩分量について

木曜日, 8月 9th, 2007

KW:物理・化学的性状・海水・塩分濃度

Q:海水中の塩分量について

A:海水中に含まれる各主成分について、天然の有機物質93種類のうち73種類までが、測定可能若しくは探知可能な量で含まれていると報告されている。ただし、海水中の各種成分含有量は、その自然環境に多分に影響されるとされているため、測定場所によって多少濃淡の差は見られるようである。例えば河川の流入が見られる河口近辺では、真水の流入により含有量は希釈される。従って、海水中の塩分量についても、当然同様の影響下(雨水の流入等も含めて)にあるものといえる。

これらの詳細については、次の引用を参照されたい。

海水中に含まれる溶解塩の量は、対象とされる水の塩分量と呼ばれる。海水の塩分量の平均値は、水1000に対して溶解物量33から37の幅を持つ。海洋学者たちは、通常この数値を1000分の33(33‰;パーミル)から37‰と表記する。海水の塩分量は、各地の状況に応じて違っている。例えば大きな河川や氷の溶けた水は塩分量を下げ、その一方で雨量が少ない地域や蒸発の激しい地域では塩分量は増加する。河川や雪解け水による淡水が大量に流れ込むバルト海は、塩分量が7.2‰と低い。あらゆる海の中で一番塩分量が高いのは紅海で、塩分量は 41‰にまで達している。

[1997.7.2.古泉秀夫]


  1. 大百科;丸善,1995