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塩化セチルピリジニウムについて

水曜日, 8月 8th, 2007

KW:薬名検索・塩化セチルピリジニウム・cetylpyridinium chloride・CPC・殺菌剤・防黴剤・陽イオン界面活性剤・cationic surfactant

Q:一般用医薬品として市販されているうがい薬に入っている塩化セチルピリジニウムについて

A:塩化セチルピリジニウム(Cetylpyridinium chlorid:CPC)は、白色の結晶又は結晶性の粉末で、臭いはないか又は僅かに特異な臭いがあり、味は苦い。

本品は定量するとき、換算した脱水物に対して塩化セチルピリジニウム(C21H38ClN=339.99)99.0-102.0%を含む。C21H38ClN・H2O=358.01。

本品は水、クロロホルム、エタノールに溶け易く、ベンゼン、エーテルに微溶、アセトン、エーテル類、炭化水素類に難溶性である。吸湿性は認められない 。

  • 融点:80-84℃。陽イオン界面活性剤(cationic surfactant)。
  • 別名:N-ヘキサデシルピリジニウムクロリド(N-Hexadecylpyridinium chloride)、セチルピリジニウムクロリド( cetylpyridinium chloride)[日本化粧品成分表示名]、CETYLPYRIDINIUM CHLORIDE[INCI(国際化粧品成分名)]。
  • 化学名:Hexadecylpyridium Chloride, Monohydrate
  • 用途:殺菌剤、防黴剤、清浄剤の原料。
  • 急性毒性:LD50:経口(マウス)200mg/kg、経口(家兎)400mg/kg 、LD0:皮膚(家兎)2000mg/kg。

本品は口中の病原細菌である溶血レンサ球菌、黄色ブドウ球菌、及びカンジダ等の真菌に対しても強い抗菌力を示す。咽頭炎、扁桃炎、口内炎にトローチ剤として投与される。

[011.1.CET:2006.1.31.古泉秀夫]


  1. 14303の化学商品;化学工業日報社,2003
  2. 日本薬局方外医薬品規格;財団法人日本公定書協会,1997
  3. 薬科学大辞典 第3版;広川書店,2001