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「タケプロンOD錠15の過敏症」

木曜日, 2月 3rd, 2011

KW:副作用・過敏症・タケプロンOD錠15 ・lansoprazole・プロトンポンプインヒビター

Q:タケプロンOD錠を服用したところ、背中一面に赤いブツブツが出来て熱を持っている。痒みも相当あるので医師の治療を受け、抗アレルギー剤を処方されたが、本剤に過敏症は報告されているか

A:タケプロンOD錠(武田薬品)は、lansoprazoleの製剤で、プロトンポンプインヒビターである。本剤は素錠で腸溶性細粒を含む口腔内崩壊錠である。 本剤の用法として添付文書中に『本剤は舌の上にのせ唾液を浸潤させ舌で軽くつぶし、崩壊後唾液のみで服用可能である。また、水で服用することもできる。』の記載がされている。

本剤の添加物として「ポリソルベート80、アスパルテーム、香料、乳糖水和物、結晶セルロース、炭酸マグネシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、タルク、酸化チタン、D-マンニトール、メタクリル酸コポリマーLD、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、クエン酸トリエチル、マクロゴール6000、モノステアリン酸グリセリン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、無水クエン酸、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム」を含有している。

本剤による過敏症については、添付文書中に禁忌として『1.本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者』とする記載が見られる。

慎重投与として『1. 薬物過敏症の既往歴のある患者』

重大な副作用として『1.アナフィラキシー反応(全身発疹、顔面浮腫、呼吸困難等)(0.1%未満)があらわれることがあり、ショック(0.1%未満)を起こした例もあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。』
『4.中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。』等の記載がされている。

その他の副作用として『過敏症(0.1-5%未満)発疹、そう痒』[このような場合には投与を中止すること。]の記載がされている。

以上添付文書に記載されている副作用としてアナフィラキシー反応を初めとしてTEN、SJ症候群等重篤なアレルギー症状が報告されている。

1)タケプロンOD錠15/タケプロンOD錠30 添付文書,2010.8.(第14版)
2)高久史麿・他監修:治療薬マニュアル;医学書院,2010

[065.LAN:2010.12.6.古泉秀夫]