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『パップテストについて』

土曜日, 10月 24th, 2009

KW:語彙解釈・パップテスト・pap test・パパニコロー塗抹試験・Pap smear test・Papanicolaou・細胞診・子宮頚癌

Q:パップテストについて

A:『pap test』について、次の説明がされている。

パパニコロー検査、パパニコロー塗抹試験(Pap smear test)、子宮癌テスト。

子宮頚癌を発見するために用いられる細胞診検査。子宮頚癌細胞診。子宮頚癌は子宮頚部に癌が発生するため、子宮頚部の細胞を擦り取って細胞診検体(pap smear)を作成し顕微鏡検査を行う。

細胞診は、主として光学顕微鏡で細胞を観察し、その形態学的所見から病変の質的判断を下す病理診断法の一つである。細胞診は病理組織学的検査と同様、病気の確定診断に直結しうる点で一般の臨床検査とは、その性格を異にしている。

細胞診の判定は多くの施設でパパニコロウ(Papanicolaou)の5段階クラス分類が使用されている。

パパニコロウ分類

クラスI

正常

クラスV

悪性

クラスII

良性異型

クラスIII

良性・悪性の判定の困難な異型

クラスIV

悪性を強く疑う

婦人科領域では、クラスIIIを更にa.b.の二つに分類し、各のクラスに推定組織像を対応させる特殊な分類が採用され、ここでは各のクラスに応じて対応ないし処置が決められていると報告されている。

尚、日本では日本独自の改良が加えられ日母分類による子宮頸部細胞診検査として確立されているとする報告も見られる。子宮頸がんは検診で早期発見が可能であり、検診率を高めることが重要であるとされているが、日本では20%に満たないとする報告もされている。

1)金井正光・編:臨床検査法提要 改訂第32版;金原出版株式会社,2005

2)高久文麿・監:臨床検査データブック;医学書院,2009-2010

[615.8.PAP:2009.6.29.古泉秀夫]