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『小石川後楽園』

水曜日, 5月 27th, 2009

? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? 鬼城竜生

 梅の花の写真を撮りたいということで、“小石川後楽園”に行くことにした。都営地下鉄大江戸線「飯田橋駅」のC3出口を出て徒歩約2分という近さであるが、電車の路線としては大江戸線よりは、他の路線の方が早く到着したのではないかというのがカミサンの意見。

さて、特別名勝・特別史跡東京都立小石川後楽園の入場券によると、この庭園は、寛永年間1624-1643年)水戸徳川氏の初祖徳川頼房によって造られ二代光圀によって完成した我国における代表的な回遊式築山泉水庭園です。頼房は江戸の中屋敷の庭として造園したが、後に上屋敷になったとされている。光圀は造成に当たり、明の遺臣朱舜水の意見を用い、円月橋、西湖堤など中国の風物を取り入れ、園名もまた舜水の撰名によるなど中国趣味豊かな庭園です。

後楽とは中国の范仲淹の「先憂後楽」の後によったもので、「民衆に先立って天下のことを憂い民衆が皆安楽な日を送るようになって後に楽しむ」ということで、光圀の政治的信条によったものといわれています。

庭園は数少ない江戸初期の大名庭であり、文化財保護法により特別史跡及び特別名勝に指定されております(昭和27年3月29日)とうの説明が書かれている。

庭園は池を中心にした「回遊式泉水庭園」で、随所に中国の名所の名前をつけた景観を配し、本庭園の特徴として各地の景勝を模した湖・山・川・田園などの景観が巧みに表現されています。この地は小石川台地の先端にあり、神田上水の分流を引入れ築庭されました。また光圀の儒学思想の下に築園されており、明るく開放的な六義園と好対照をなしています。特別史跡と特別名勝の二重指定を受けているのは、都立庭園では浜離宮とここの二つだけです。全国でも京都市の鹿苑寺(金閣寺)、慈照寺(銀閣寺)、醍醐寺三宝院、奈良県の平城京左京三条二坊宮跡、広島県の厳島、岩手県の毛越寺庭園、福井県の一乗谷朝倉氏庭園を合わせ九カ所だけですの紹介がされている。

小石川後楽園で見られる主な植物は蝋梅、山茱萸、梅、枝垂れ桜、染井吉野、里桜(ウコン)、躑躅、皐月、藤、額紫陽花、ノリ空木、燕子花、花菖蒲、シャガ、石蕗、彼岸花、睡蓮、蓮、松、茅、タブノキ、椎の木、藪椿、欅、椋の木、伊呂波紅葉。

蝋梅があるとは思っていなかったので、時期的には遅かったが、何本かの蝋梅が見られたのには驚いた。しかし、余り大きな木は無かったが、蝋梅という木は本来余り大きくならないのかとも思うが、芝公園で見た木は、もっと大きかったので、此処の蝋梅はまだ植えてから余り日が経っていないのかもしれない。梅林は光圀の号が「梅里」と称していたというほど梅を好んだということから、そこそこの本数が植えられており、紅梅と白梅が混じり合って花を付けていた。ただ、此処の梅は、近くに寄って見るよりは、少し離れて全体としての雰囲気を見た方がいいのではないかと思われた。特に写真を写すには、近くよりは遠くから写す方が、もやっとした感じが出て良いような気がした。

入口から入って直ぐのところに枝垂れ桜が見られるが、樹齢推定約60年と紹介されていた。六義園の枝垂れ桜程には名前が売れていないとすれば、写真を撮るのは楽かもしれない。昨年の桜の時期に、枝垂れ桜の写真を写そうと思って出かけたが、六義園の枝垂れ桜は名前が売れすぎていて、桜を見るのか人を見るのか解らない混雑振りで、落ち着いて写真を撮るのは些か難しいような気がした。それ以前に枝垂れ桜の時期には、入るまでに時間が掛かり、諦めて帰ってきた記憶がある。それ以後、写真写りの良い枝垂れ桜を狙っているが、写メも含めて人が多すぎる木は、良いポジションに入れず、写真にならない。

今年の桜は、池上本問寺、洗足池、金沢八景の称名寺を巡り歩いていて小石川後楽園までは辿り着かなかったので、枝垂れ桜は見ていないが、樹齢60年の桜がどんなものが見に来るべきだったかもしれない。

2009年2月14日の歩行数7,946歩。

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