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『ツルニチニチソウについて』

金曜日, 7月 10th, 2015

KW:植物・ツルニチニチソウ・蔓日々草・ペリウィンクル・periwinkle・レッサーペリウィンクル・姫蔓日々草・ビンカ・アルカロイド・姫蔓日々草・ヒメツルニチニチソウ

Q:ツルニチニチソウについて

A:ツルニチニチソウ(蔓日々草)は、キョウチクトウ科ツルニチニチソウ属の常緑蔓性植物の一種である。学名:Vinca major。日々草の名前は、1日ごとに新しく花をつけるという意味の命名であるとされる。ただし蔓日々草は、日々草の同属ではなく、それぞれ別属である。
[別名]ペリウィンクル。
[英名]Large periwinkle、periwinkle。

[分布]明治時代に渡来した地中海沿岸地方原産の外来種である。蔓性で地面を覆うように生育する。原産は南ヨーロッパ、北アフリカ。北アメリカ及びオーストラリアでは、蔓日々草を侵入雑草と見なす地域もある。日本にも帰化している。耐寒性小低木image。匍匐性なので、花壇の縁取りやグラウンドカバー、又は鉢植えや吊り鉢に適している。半日影でもよく育ち、積雪地帯でも生育は旺盛。

[形態]花の形は日々草に似ているが、色は青紫色である。柱頭は円盤状をしており、その上に毛のある突起物がある。この様な柱頭の植物は珍しく葉は幅広い。日々草同様に繁殖力が強く、観賞用として栽培されている。開花期:春-初夏(3-5月)、高さ30cm、蔓の長さ1m。早春から夏にかけて長い間、花をつけている。花径は4-5cmで、花冠はスクリュー型に5裂している。

[成分]alkaloidを生産する。alkaloidは糖尿病、癌、高血圧症、脳卒中等、多岐にわたる疾患の治療のために研究がされ、実際の治療にも用いられている。但し、本種にはビンカ・アルカロイドが含まれいるため、栄養補助食品としての使用は推奨されない。ビンカ・アルカロイドは、肝臓、腎臓及び神経に対する損傷を惹起する恐れがある。死に至る恐れもある。

[用法・用量]ヨーロッパでは催吐薬として民間で使われ、抗癌剤としての効果も云われている。その他、夫婦間の営みを促進する、眼の痛みに効く優れた治療薬、葉は手のあかぎれに効く等の資料が見られる。
しかし一方で、脳障害の予防、扁桃炎、咽喉痛、腸の炎症(腫脹)、歯痛、胸部痛、創傷、高血圧症等に対する効果について化学的dataは不十分とされいる。

[安全性]本種の使用は安全ではなく悪心、嘔吐、胃腸症状等の障害が起こる可能性がある。また神経障害、腎障害、肝障害が起こることもある。大量に摂取すると血圧が異常に下がることがある。低血圧症、高血圧症、便秘、2週間以内に手術を受ける予定の人は使用回避。妊娠中、授乳中の女性には禁忌。

[相互作用]降圧薬(カプトプリル、エナラプリル、ロサルタン、バルサルタン、ジルチアゼム、アムロジピン、ヒドロクロロチアジド、フロセミド等)→蔓日々草は血圧を低下させる作用があり、血圧低下作用が増強される可能性がある。

▶蔓日々草について、姫蔓日々草と同様の収斂作用があるとされいる。

ヒメツルニチニチソウ(姫蔓日々草)

[学名]Vinca minor。キョウチクトウ科ツルニチニチソウ属。
[英名]Lesser Periwinkle(レッサーペリウィンクル)
[形態]主に地面を匍匐する常緑性低木で、45cm程のアーチを形成する。根茎があり、光沢のある楕円形の葉と5弁の青紫色の花を付ける。
[分布]ヨーロッパの原産で、生垣となる低木列や林地の境界に沿って生育する。園芸植物としても栽培される。葉は春に採集される。
[使用部位]葉
[成分]インドールアルカロイド(ビンカミン、ビンキン・ビンカミン等)を7%、及びビスインドールアルカロイド(ビンカルビン)、タンニンを含有する。ビンカミンは血流をまし、脳への酸素補給を促す。
[民間伝承]2世紀のローマで出版された「薬草標本」の中で姫蔓日々草の効能を「悪魔の病と悪魔憑き及び蛇や野獣と戦うものである」と述べられているとする資料がある。
[効果と用法]収斂や止血薬として用いられる。収斂作用は、咽喉炎、歯肉炎、口内潰瘍に対するうがい薬としの効果を発揮する。止血作用は、内出血、経血過多、鼻血に効果がある。ビンカミンが葉の中に発見されてから、動脈硬化症や脳への血流の異常による痴呆に使われきた。
[注意]妊婦には使用できない。

1)ネーチャー・プロ編集室:ハーブ・スパイス館;小学館,2000
2)舟山信次:アルカロイド-毒と薬の宝庫;共立出版株式会社,1998
3)景山敬吾・企画編:散歩で見かける草花・雑草図鑑;三省堂書店,2011
4)ツルニチニチソウ:http://ja.wikipedia.org/wiki,2015
5)奥本裕昭・訳:イギリス植物民俗事典;八坂書房,2001
6)難波恒雄・監訳:世界薬用植物百科事典;誠文堂新光社,2000
7)日本医師会・他総監修:ナチュラルメディシン・データベース;jahfic,2015

               [11.141.MAJ:2015.5.5.古泉秀夫]