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「ズイナについて」

水曜日, 10月 29th, 2014

KW:健康食品・ズイナ・ずい菜・D-psicose・D-プシコース・希少糖・ヨメナノキ・Itea Japonica Oliver

Q:希少糖のうちD-psicoseが含まれるとされる"ズイナ"について

A:ズイナ(ヨメナノキ)は、ユキノシタ科ズイナ属の落葉低木である。成長期間は4-10ヵ月。山地の林縁や沢添いなどに生育する。幹は直立し、高さ1-2m、枝は無毛。葉は有柄で互生、卵状楕円形~卵形、長さ5-10cm、先は鋭く尖り、基部楔型、縁にやや不整な細鋸歯があり、表裏とも脈に沿って微毛があるか又は無毛。花期は5-6月。枝先に長さ7-20cmの総状花序(穂状花序)を出し、白色の花を密に付ける。萼片・花弁共に5個。新葉は食用にされる。日本の固有種である。本州(近畿地方南部)、四国、九州に分布。“ずい菜”という名称は、新葉を食用にすることによる。漢名:随菜、学名:Itea Japonica Oliver。

その他、ズイナ属は東アジア原産で、北米東部の落葉性灌木の一つである。一部の種は、その長い穂と香りの良い頭花から観賞用庭園で育てられている。これらは、中央および西中国原産のI. ilicifolia(支那ズイナ)やI. yunnanensisがある。北米東部の落葉性のコバノズイナ (I. virginica) はこれらと異なり直立に生長する特徴がある。

ズイナ属には以下の種が含まれるとする報告が見られる。

シマズイナ(Itea chinensis Hook. & Arn.)、支那ズイナ(Itea ilicifolia Oliv.)、ズイナ(Itea japonica Oliv.)、ヒイラギズイナ(Itea oldhamii C. K. Schneid.)、ヒメズイナ(Itea parviflora Hemsl.)、コバノズイナ(Itea virginica L. - Virginia Sweetspire)、(Itea yunnanensis Franch.)

なお、ズイナ葉は希少糖の一つであるD-psicoseを、自然界で唯一抽出できる植物だとされている。

1)ハテナ君が聞く「希少糖」って何? 「太りにくい」のが人気:読売新聞,第49714号,2014.6.26.
2)廣田伸七・編:ミニ山野草図鑑<離弁花編>;全国農村教育協会,2013
3)牧野富太郎: 原色牧野日本植物図鑑 II;北隆館,2000
4)牧野富太郎: 原色牧野日本植物図鑑 I;北隆館,2003
5)田辺良久・他:薬用植物成分の研究(第7報)-リョウブの樹皮及び実の成分について;薬学雑誌,86(5):441-443(2966)
6)薬用植物一覧表;http://www.e-yakusou.com/sou02/soumm185.htm,2014.7.2.
7)http://ja.wikipedia.org/wiki/ズイナ,2014.6.30.

           [015.9.OLI:2014.10.29.古泉秀夫]