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「免許登録するまでは駄目か」

金曜日, 9月 27th, 2013

魍魎亭主人

『免許登録前6人に治療や調剤させる 東京医科歯科大』という記事が読売新聞[第49401号,2013.8.16.]に出た。

東京医科歯科大学は15日、国に免許登録する前の放射線技師4人と薬剤師2人に放射線治療や調剤をさせていたと発表した。計1105人の患者が対象になったが、上司の指導の下で行われており、健康被害は出ていないという。

同大は患者に謝罪し、6人と上司の処分を検討していると云う。この6人は国家試験に合格しており、有資格者である。しかし、4月に採用され、7月迄に放射線治療装置やレントゲン装置のスイッチを押したり、処方箋に押印するなど、免許登録前には出来ないことをしていたという。5人は4-5月に登録を済ませたが、放射線技師1人は7月中旬まで、未登録であったという。

所でいずこの病院薬局も、人手が潤沢な訳ではない。4月に採用して何も仕事をさせない等という余裕のある病院はあり得ない。即戦力という訳にはいかないが、既に薬剤師としての資格は持っているのである。免許の申請をして免許の交付を待つ間、それなりに調剤の仕事はやって貰わなければならない。免許の交付がされれば、その日から一人前の薬剤師として働いて貰わなければならない。そのためには仕事に慣れて貰うと云うことが必要になる。まず薬のある場所を知って貰わなければならない。薬の棚を眺めて覚えるなどと云うのは不可能であり、実際に調剤の作業に携わることの方が覚えやすい。

ただ、此処で問題なのは、調剤印を押させるかどうかと云うことである。国家試験には合格したのかもしれないが、未だ免許を持っていない。と云うことは薬剤師としての証明がないと云うことである。それから云えば『調剤印』を持たせるのは間違いだといえる。調剤はさせるが、調剤印は免許の交付がされるまで渡さない。それまでの期間は仕事に慣れることと、勉強に集中して貰う。院内ルール、薬局の業務基準あるいは内規に精通して頂く。薬剤師の免許が交付された段階で、直ちに実務について貰うための訓練期間という認識で、対応していくことが必要である。

そのため、出来上がった薬については、先輩薬剤師が鑑査し、調剤印を押印すると云うことである。これならば、何の問題もないと思うがどうなんだろう。

                 (2013.8.29.)