Archive for 11月 25th, 2011

トップページ»

『湯河原散策』

金曜日, 11月 25th, 2011

   鬼城竜生 

東京東京医労連OB会の一泊旅行が2010年10月24日(日曜日)-25日(月曜日)の2日に架けて親睦旅行が企画され、湯河原の旧厚生年金会館(ニューウェルシティ湯河原)湯河原-001に止まることになった。湯河原厚生年金会館には、現役の頃組合の会議で何回か泊まった覚えがあるが、名前が変わってからは初めてである。

初日は13:00に湯河原駅に集合、バス停2番乗り場からバスに乗って不動滝迄行き、そこからホテル迄歩くという計画であった。今迄にも何回か来ているが、来て会議に出席して泊まって帰るというだけのことで、不動滝等に行ったことがなかったので、今回は歩いてみることにした。不動滝は藤木川の支流にかかる落差15mの滝で、一年中変わらぬ水量を維持していると紹介されているが、滝の名前の由来は滝の左岸に身代わり不動尊が祀られているからだとされるが、残念ながら不動尊を祀っている社まで行くことはできなかった。石垣が今にも崩れるのではないかという危うさが感じられる為の通行止めだと思われた。その代わり滝の右岸には出世大黒尊が祀られていた。

皆は時間があるので屏風岩当たりまで登るということだったが、膝に病のある当方は、不動滝の茶店で一杯やりながら待っているということにして、登るのは御免蒙った。

湯河原-002湯河原-004皆が戻ってきてサァ旅館に行くかとなった途端、幹事から新たな提案。明日雨が降りそうなので、今日のうちに万葉公園を見学したいという。万葉公園を全く調べていなかったので、どんなものだか解らなかったが、兎に角行ってみることにした。県道75号から藤木川を渡って坂の登り口に妙な家が見えた。『光風荘』。何とこの家、昭和11年2月26日、日本陸軍が起こしたクーデター未遂事件「2.26事件」の時の東京以外で唯一の現場だという。老舗旅館伊東屋の元別館。

この時、光風荘には前内大臣の牧野伸顕伯爵が静養のため家族、使用人とともに滞在していた。天皇側近として国政の中枢にあり、リベラルな考え方で政・官・財界に影響力を持っていた牧野伯爵は、急進的な青年将校たちに、天皇の判断を誤らせる「君側の奸」(天皇を取り巻く悪者)と見なされ襲撃の対象となった。2月26日早朝、東京から雪の湯河原に着いた河野壽大尉以下8名の別働隊は「光風荘」を急襲、当直の護衛官・皆川義孝巡査と銃撃戦のあと同荘を放火炎上させたが、目指す牧野伯爵は地元消防団員らの活躍で脱出に成功。この事件で護衛の皆川巡査は死亡。河野大尉も部下の下士官とともに重傷を負ったほか、伯爵湯河原-005づきの看護婦や地元消防団員も銃弾や消火作業で負傷したということである。現在、資料館として保存されているが、平日の見学は事前の予約が必要とされている。土・日・祝日は午前10時から午後3時。

山の上に狛犬の姿の良いのが見えたので写真を撮った。しかし何の神社か解らなかったが、地図で確認したところ「熊野神社」となっていた。紀伊から勧請といわれているが、時代は不明とのこと。湯の守護神、健康の守護神として「湯権現」と呼ばれていると紹介されている。その他、「狸福神社」なる狸を祭った神社もあったが今回は写真を撮ることができなかった。真逆神社とは思わず、入口から眺めるだけにしたのだが、甚だ残念。次の機会に譲ることにした。

24日の総歩行数は7,959歩で、一万歩には遠く及ばなかった。

           [2010.10.30.]   

『賛成しかねる-外来受診100円上乗せ』

金曜日, 11月 25th, 2011

      魍魎亭主人

厚生労働省は12日、『外来患者の窓口負担に一律100円を上乗せする“受診時定額負担制度”』を導入する案を社会保障審議会(厚労相の諮問機関)医療保険部会で提示した。1ヵ月の医療費の自己負担が一定額を超えた場合に払い戻しを受ける高額療養費制度で、癌患者が受ける長期高額医療などの負担軽減に充てる考えだという。同省は年内に結論を得て、来年の通常国会に関連法案の提出を目指す方針だという。

受診時定額負担は、初診や再診のために病院を訪れる全ての患者が負担するもの。一律100円負担が導入された場合、増収額は約1,300億円を見込んでいるという。[読売新聞,第48730号,2011.10.13.]

高額療養費制度における癌患者の長期高額医療の負担軽減のために、一般の患者が通院のたびに100円の支払いをするという方式が、厚生労働省の云う“受診時定額負担制度”だそうである。病人が病人のために、自分の治療とは係わりのない金を取られるというのはどういうことか。病人の中には、年金生活者もいれば、生活保護の受給者もいる、通院治療のため、正常な勤務時間の確保が出来ず、定職を辞し、時給で稼いでいる人達もいるはずである。そういう人達からも受診時定額負担金を徴収するというのか。

また、高齢者の場合、1箇所の診療機関では間に合わないことが多い。別に趣味で病院の掛け持ちをしている訳ではなく、診療科が細分化されている分、受診科が増えるという構図であり、膝痛たの整形外科受診を、循環器科で代行する訳にはいかない。せめて総合診療科でもあれば、内科は一纏めに出来るのかもしれないが、開業医の集団みたいな仕組みになっているところが多い総合病院では、結局は何回にも分けて通院することになってしまう。所でそのたびに受診時定額負担金を徴収されたのではたまったものではない。高齢者といえども、国保の負担金は支払っている。尤も、この考え方の根っこには、医療機関を彷徨い歩く高齢者の受診抑制を図りたいという思いが隠されているのだろう。

癌患者の医療費負担が大変なのは事実である。しかし、それを受診する他の患者が分担するという理屈は立たない。更に今後益々高額な医療費を必要とする治療が増加すると考えられるなかで、継ぎ接ぎだらけの補填方式を何時まで続ける気なのか。不足する金額を他の患者に振り分け続けることは困難であり、そのような姑息な考え方では本質的な解決にはならない。例えば、今後移植医療が増えてくることは間違いない。再生医療が増加すれば、当然、普遍化されるまでは高額な医療費が請求されることになる。この際、何処までが保険で、何処までが自己負担になるのか。全てを税金でまかなうとすれば、それこそ特別な税金を制度として導入しない限り間に合わない。何処まで税負担が可能なのか、国民の覚悟を聞いてみなければならない。

(2011.10.19.)