「金銀花について」
火曜日, 3月 4th, 2008KW:薬名検索・金銀花・金銀藤・金銀花藤・忍冬藤・忍冬・スイカズラ・土銀花・金銀子・lonicera flower・lonicera leaf and stem
Q:金銀花について
A:金銀花は、神農本草経集注に収載されている『忍冬藤』の花蕾あるいは花の部分である。
異 名:老翁鬚(ロウオウシュ)・金釵股(キンサコ)・水楊藤(スイヨウトウ)・千金藤、鴛鴦草(エンオウソウ)、鷺鷥藤(ロシトウ)、忍冬草、左纏藤(サテントウ)、忍寒草、通霊草・蜜桶藤(みっとうとう)、金銀花藤、金銀藤、金銀花杆、甜藤、右旋藤、二花秧(にかおう)・銀花秧。金銀子:スイカズラの果実。
基 原:スイカズラ科の植物。スイカズラの花蕾又は花。
原植物:和名:スイカズラ。英名:lonicera flower(金銀花)、lonicera leaf and stem(忍冬)。学名:Lonicera japonica Thunb.(Japanese or Chinese Honeysuckle)。生薬名:忍冬(『名医別録』に忍冬とある)。多年生半常緑巻き付き蔓性低木、高さ9mに達する。開花期は5-7月。分布は遼寧、河北、河南、山東、江蘇、浙江、福建、広東、広西、江西、湖南、湖北、四川、貴州、雲南、陜西、甘粛など。
成 分:葉はロニセリン(loniselin)すなわちルテオリン-7-ラムノグリコシドとルテオリン(luteolin)などのフラボノイド類を含む。茎はタンニン、アルカロイドを含む。その他、tanninや苦味配糖体のロガニン(loganin)を含む。その他のものは不明とする報告も見られる。
薬 理:luteolinは平滑筋(ウサギの摘出小腸)に対し鎮痙作用があるが、パパベリンほどではない。また軽い利尿(塩化ナトリウムの排出を増やす)作用がある。この種の鎮痙作用は、C7位に糖があるものは、C3位に糖のある配糖体よりも効果は強い。luteolinは摘出したカエルの心臓の拡張期幅度を下げることが出来、収縮期の幅度を少し下げることで心拍が遅くなり、血液輸出量が減少する。
薬 効:清熱する、解熱する、絡を通すの効能がある。温病発熱、熱毒血痢、伝染性肝炎、癰腫瘡毒、筋骨疼痛を治す。癰疽疥癬、楊梅悪瘡を治し、熱を散らし解毒する。
金銀花:スイカズラの花蕾を乾燥したもの。広東では土銀花Lonicera confusa DC.を用いる。
主成分:inositol、luteolin、tannin、loganin等。
薬理作用:清熱解毒。
(1)抗菌:in vitroで黄色ブドウ球菌・溶血性レンサ球菌・赤痢菌・腸チフス菌・脳脊髄膜炎双球菌・肺炎双球菌等に抑制作用がある。エチルアルコール抽出物は、1/10万の濃度で結核菌を抑制する。金銀花は単味でマウスの実験的結核に対する治療効果がある。このように金銀花は作用の強い広スペクトル抗菌薬である。
(2)抗ウイルス:鶏胚法による直接試験とin vivoでの予防効果によると、インフルエンザウイルスを抑制する。
(3)抗真菌:in vitroで水浸液には鉄銹色白癬菌等に対し抑制作用がある。
(4)収斂:含有のtanninには収斂作用があるので、急性腸炎にも効果がある。
(5)利尿
臨床応用:化膿性皮膚疾患・下痢・感冒・熱性疾患に対する常備薬である。
1)上海科学技術出版社・編:中薬大辞典 第三巻;小学館,1998
2)中山医学院・編:漢薬の臨床応用;医歯薬出版株式会社,2002
3)伊澤一男:薬草カラー大事典;主婦の友社,1998
4)滝戸道夫・他編:カラーグラフィック薬用植物第2版;廣川書店,1995
[011.1.LON:2007.5.28.古泉秀夫]