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五割の信任

水曜日, 8月 21st, 2013

   魍魎亭主人

今回(2013年)に行われた参院選、先に行われた衆院選に引き続き、自民党が大勝ちしたと騒がれている。選挙前の参院は、民主党が政権党だった名残で、衆院選で野党に転落した民主党の議員が多く、いわゆる捻れという現象を起こしており、野党に戻った民主党の議員数が多く、衆院で自民党が通した議案がそのまま進捗しないという状況があった。その捻れ現象が改善されるかどうかと云うのがおおよそのマスコミの論調で、一部のマスコミの中には、明らかに自民党に肩入れしていると思われるほどに、捻れ攻撃をしている社が見られた。

明らかな世論誘導と思われるが、報道機関と云うことで、許されると思っているのかもしれない。しかしあからさまな誘導は、読む側に不快感を持たせるだけである。大体何故捻れが拙いのか。国民の一人一人が皆同じ考え方を持っている訳ではない。更に民主主義というのは時間が掛かる。その意味で言えば、捻れていることは異常ではなく、監視機能を果たしていると考えれば、問題はない。ただ監視機能ではなく、建前に基づく駆け引きに終始しているとすれば、それは自らの存在価値を危うくするだけではなく、国民の政治離れを増長するだけであり、政治家としては自らの首を絞めることになりかねない。

所で今回の参院選、自民党が大勝ちしたと云うことで自民党はあるいは手の舞い足の踏む所を知らずと云うことで、舞い上がっているかもしれない。更にアベノミクスで景気は良くなるという自民党の云い分が国民に信任された結果だというかもしれない。しかし今回の参院選の投票率は52.61%にしか過ぎない。つまり国民の半数は、今回の選挙にそっぽを向いていると云うことになる。

僅かに国民の半分が投票所に足を運び、そのうち34.7%が自民党に投票したと云うことである。その程度の得票率で、自民党が大勝ちできたのは、偏に民主党の体たらくの結果であり、自民党のマニフェストに大きな期待を寄せたからではない。

アベノミクスで良くなる良くなると云うが、庶民の懐には何も御利益をもたらしてはいない。庶民の懐に効果が及ぶのは3年後、2016年ということの様であるが、そんな先の話を信用できるのか。

現状で既に物価の値上がりが続いている。原発の稼動が遅れれば遅れるほど、火力発電の燃料代の高騰で電気代は上げざるを得ないと云っている。電気料金が値上げされれば、電気を使用する製造工業の生品の値上げがされる。更には消費税も上げる約束になっている。国民の生活は苦しくなるばかりである。更に高齢者の医療費の負担を増やすという話もある。

こう見てくると一体、自民党の諸君は、誰のために政治をやっているのか。少なくとも国民の生活を良くしようという気は全くないのではないかと思われるが、如何であろうか。

           (2013.8.3.)