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「ツユクサについて」

火曜日, 9月 6th, 2016

KW:民間薬・植物・薬草・ツユクサ・露草・着草・ボウシバナ・アオバナ・ツキクサ・カマッカ

Q:ツユクサについて

A:露草という名称は朝露に濡れて咲き、直ぐに萎れてしまうことから付けられた名前とされている。ツユクサ属は世界に約180種ほどがあるとされており、日本では5種があるとされる。そのうちシマツユクサとホウライツユクサは、九州南部以南の南西諸島に、ナンバンツユクサは南西諸島に見られる。マルバツユクサは本州の関東以西にあり、本種に似ているが葉先が丸く、また花を包む包が左右合着して漏斗状になる。

[学名]Commelina communis var.communis、Commelina communis L.
[別名]着草、ボウシバナ、アオバナ、ツキクサ、カマッカ、ホタルグサ。
[英名] Dayflower。
[分類]つゆくさ科、ツユクサ属。
[分布]日本各地、沖縄及びサハリン、朝鮮半島、中国、シベリア、アムール、コーカサスに分布。丘陵帯の畑地、草原、荒地等に普通に見られる。
image[形態]露を帯びた草の意。1年草。茎は能く分枝し、下部は地を這い、上部は斜上。葉は2列に互生し、長さ5-7cm。花は6-7月、葉と対生し、包葉に包まれた総状花序。
[薬用部分]全草(オウセキソウ:鴨跖草)。開花期に全草を採集し、水洗い後、日干しにする。
[成分]全草に粘液質、澱粉、フラボノイドのアオバニン、アオバノール、花にアントシアン系色素のフラボコンメリニン、デルフィニジンジグルコサイドを含む。
[薬効・薬理]薬効、薬理に関する詳細は不明だが、民間的に利水消腫・清熱・解毒の効能があり、浮腫、脚気、尿量減少、感冒、咽喉炎、耳下腺炎、肝炎、腸炎、帯下、丹毒、腫れ物等用いる。
[使用法]解熱には、鴨跖草1回量4-6gを300mLの水で煎じ、1日3回を限度として服用する。下痢止めなどには1日量10-15gに400mLの水を加え、300mLになるまで煎じて3回に分けて服用する。花の汁を衣に擦り付けて染めていたことから古くは着草と云われていた。
[その他]5-8月迄の柔らかいよう葉は、浸し物やサラダ等にして食用にするほか、花弁の汁を布に擦り付けて、染め物に使用する。ツユクサは古名をツキクサと云うが、これは「着草」の意味からで、染色に使用したところから付いた。鴨跖草は日干しにしてから調製するが、一度蒸してから干した方が良い。

1)増村征夫:野と里・山と海辺の花ポケット図鑑;新潮文庫,2014
2)藤井伸二・監:色で見分け五感で楽しむ野草図鑑;ナツメ社,2014
3)岩瀬 徹・他:新版形とくらしの雑草図鑑;全国農村教育協会,2016

4)牧野富太郎: 原色牧野日本植物図鑑 I;北隆館,2000
5)三橋 博・監修:原色牧野和漢薬草大圖鑑;北隆館,1988
6)鈴木 洋:漢方の薬の事典-生ぐすり・ハーブ・民間薬-第2版:医歯薬出版株式会社,2011

           [015.9DAY:2016.8.14.古泉秀夫]