『パンパスグラス』

                鬼城竜生

東京都江東区のシンボルプロムナード公園でパンパスグラスが見頃という記事が写真と共に掲載されていた。新聞に掲載される写真というのは、撮影者の技術で、実際とは異なって見える場パンパスグラス-01パンパスグラス-03合があるので、実際に見に行ってみることにした。

パンパスグラス(Pampas Grass)は、イネ科コルタデリア属の多年草の植物。学名:Cortaderia selloana。和名はシロガネヨシ。 原産地はアルゼンチン。南米大陸の草原に生育するところからパンパスグラスと名付けられているようである。ススキに似るが大形。雌雄異株。夏から秋にかけ、銀白色に輝く大きな雌穂をつけると解説されている。

新橋からゆりかもめに乗車し、6番目のお台場で下車、ホテルグランパシフィックの前を通り過ぎて、木製の遊歩道を通り、フジテレビの方向を目指すと、台座の上に金色の紡錘形の像が見えてくる。後で知ったのだが、何と平成10年に開催された「日本におけるフランス年」を記念して、フランスから贈られた像であるという。題名は『自由の炎』。台座と合わせて約27mと云うことで、意味も分からずこれはなんじゃいなと云うだけで通り過ぎたが、今度行く機会があればじっくりと観察してみたい。

公園の中に足を踏み入れた瞬間、左手側にガンダムの立像が見えたが、それを確認する前にパンパグラスを見ることが先だということで、奥に行くことにしたが、何せだだっ広い。誰か確認できるパンパスグラス-02パンパスグラス-04人は居ないかと探したが、見当たらない。ただテント張りのワインコーナーが見えたので近寄ってみると珈琲もあると書いてあったのでアイスコーヒーを頼む序でにこの近辺に芒のお化けみたいなのが咲いているはずだけどどこだか解りませんかと聞いたところ、知らないという返事をもらった。

仕方が無いので前に向かって闇雲に歩いていると、草を毟りながら花の根方に水をやっている方がいたので、芒のお化けみたい草が生えているところはどこでしょうとお訊ねすると、パンパグラスですね。それはその横断歩道を渡って直ぐの所、左手の小高い丘になっているところに見えますということで、横断歩道を渡って左側を見ると成る程、パンパグラスが眼に付いた。東京国際交流会館の前庭に当たる位置、空調の排出口を隠すための小山に植えたという感じで、期待していたほど壮大な群生ではなかった。ある意味写真の手品ということも出来るが、そこそこの群生ということで、写真にはなる風景であった。

写真を撮っているうちにあちらこちら痒くなってきた。当たり前の話で、藪ッ蚊の巣窟みたいな所に半袖で入っていったのだから勿怪の幸いということで、蚊の餌食になった。早々に退散して来る時パンパスグラス-05パンパスグラス-06に見たガンダムの写真を写して帰るということで、ガンダムの前まで行った。偶然、ガンダムの隣で、網で作ったガンダムの顔に花を飾る作業をやっていたので、ついでに写真に納めておいた。

同じゆりかもめの汐留駅で降りると、浜離宮恩賜庭園に近いので、昨年あまりよくなかった彼岸花はどうかと云うことで寄ることにした。毎年彼岸花の時期を狙ってきているが、昨年は何時までも暑さが厳しく、花の咲き具合はよくなかった。今年も昨年同様暑さが厳しく、果たしてどうかという危惧があった。

汐留駅を降りて浜離宮に行く道を地図で見ると、電通本社ビルの側に日本テレビタワーが有り、その壁面にジブリの監督がデザインした絡繰り時計が有り、丁度3時10分前で、3時には動くということで時計の演じるドラマを見ていくことにした。

その後、浜離宮恩賜庭園に行ったが、残念ながら彼岸花は影も形も見えなかった。暑さのため花の時期が遅れているのかとも思ったが、花芽の頭も出ていないという異常な状況に、職員の方に伺ったところ、第29回全国都市緑化フェアTOKYOの準備ため、芝を刈り揃えているので、花芽も一緒に刈ってしまったのではないかと云うことであった。平成24年9月29日(土)から平成24年10月28日(日)までの30日間にわたり開催されるということだが、緑花のお祭りのために、園内の彼岸花の花芽を全て刈り取ったとすれば、何ともまあ中途半端な話である。尤も9月20日(木)現在、彼岸花の便りはあまり耳にしないので、もう少し待たないと、刈り取ったのかどうかの判断は出来ないが、9月末辺りに再度確認に来てから悪口は云うべきかもしれない。

本日の総歩行数13,212歩。

                 (2012.9.23.)