医薬品等の個人輸入について

KW:法律・規則・個人輸入・医薬品・化粧品・医薬部外品・医療用具・輸入禁止医薬品・血糖降下薬・要指示薬・覚せい剤・ワシントン条約・ CITES・レッドブック・自己責任

 

Q:医薬品等の個人輸入について、手続き等は定められているか

 

A:個人が自ら使用するために医薬品・化粧品等を海外から個人輸入又は持ち帰る場合は、業として行うのではないため、厚生労働大臣の許可は特に必要 とされていない。

この点に関しては、厚生労働省医薬局監視指導課・厚生労働省医薬局麻薬対策課による『医薬品や化粧品などの個人輸入について』が、平成13年4月1 日付で発出されていたが、平成16年4月1日厚生労働省医薬品食品局監視指導・麻薬対策課から新たに『医薬品や化粧品などの個人輸入について』とする文書が発出された。

  • 医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器を営業のために輸入する場合は、薬事法に よって、厚生労働大臣の許可が必要です。
  • 個人が自分で使用するために輸入する場合又は海外から持ち帰る場合は、厚生大臣の許 可は必要ありませんが、輸入できる数量が以下のとおり制限されています。

この場合は、勿論、他人への販売・授与はできません。

該当品目 個人輸入許容量及び制限規定
1.医薬品又は医薬部外品

2カ月分以内

  • ただし、毒薬、劇薬及び処方せん薬は1カ月分以内
  • 外用剤(毒薬、劇薬及び処方せん薬は除く)は1品目24個以内
  • 医薬部外品:養毛剤、浴用剤など人体への作用が緩やかなもの
  • 処方せん薬:使用に当たっては処方せんの交付が必要な医薬品
  • 外用剤:軟膏、点眼剤など

2.化粧品

1品目24個以内

3.医療機器

1セット(家庭用のみ)

  • 電気マッサージ器などのうち家庭用のものに限る。

 

《安全性の保証》

 

  • 日本国内で販売される医薬品・化粧品等は、薬事法で有効性と安全性が確認されています。
  • 個人輸入の場合は、品物が外国から消費者個人に送られますので、このような保証はありません。ご注意下さい。
[事例]
  1. 医薬品に人体に有害な量の「ヒ素」や「水銀」が含まれていた事例。
  2. 糖尿病薬として海外で購入した医薬品に、日本では処方せん薬に指定されている 血糖降下剤が配合されていた事例。
  3. 化粧品に「水銀」など日本では禁止されている成分が配合されていた事例。

 

分類 一般名
スルホニール尿素系(SU剤) acetohexamide、 chlorpropamide、glibenclamide、gliclazide、glyclopyramide、tolazamide、 tolbutamide
スルホンアミド系 glybuzole
ビグアナイド系 buformin hydrochloride、metformin hydrochloride
インスリン抵抗性改善薬 pioglitazone hydrochloride

食後過血糖改善薬(α-グルコシダーゼ阻害薬)

acarbose、 voglibose、
速効型食後血糖降下剤 nateglinide

 

《輸入が禁止されている医薬品》

 

  • 覚せい剤(アンフェタミン、メタンフェタミンなど)は、覚せい剤取締法によって、輸入できません。
  • 麻薬及び向精神薬を輸入する場合は、麻薬及び向精神薬取締法によって、地方厚生局長の許可が必要です。申請窓口は麻薬取締部。
  • 『ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約;Convention on Internatonal Trade Endangerred Species Wild Fauna and Flora;CITES)”』に基づき、自由に輸入できない医薬品や医薬品原料があります。
動物名 概要
犀角(サイカク) 基原動物:附属書I。商業取 引が一切認められないものに分類-税関で所有権の放棄。
麝香(ジャコウ) 中国産麝香鹿:附属書II。 中国政府発行の輸出許可証の添付-商業取引可能。海外旅行の土産としては持ち込めない。
虎骨(ココツ)

基原動物:附属書I。商業取 引が一切認められないものに分類。虎骨酒、海馬補腎丸、活絡丹、参茸虎骨丸等も対象-税関で所有権の放棄。

熊胆(ユウタン) 基原動物:附属書I(アメリ カクロ熊除外)。中国では養殖を行い、屠殺せずに熊胆採取の方法実用化。飼育されたことを証明する原産国の輸出許可書添付-輸入可能。海外旅行の土産としては持ち込めない。

 

《医薬品や化粧品などの個人輸入について》
  • もっと詳しい内用をお知りになりたい場合は、内容に応じ、以下までご相談下さい。
  • 医薬品、医薬部外品、医療機器に関しては、通関する税関を担当する地方厚生局薬 事監視専門官にお尋ね下さい。
問い合わせ内容 問い合わせ先
医薬品・化粧品・医薬部外 品・医療機器等

厚生労働省地方厚生局薬事監 視専門官

関東信越厚生局
電話 : 048-740-0800
FAX : 048-601-1336
(函館税関、東京税関及び横浜税関)
近畿厚生局
電話 : 06-6942-4096
FAX : 06-6942-2472
(名古屋税関、大阪税関、神戸税関、門司税関及び長崎税関)
九州厚生局沖縄麻薬取締支所
電話 : 098-854-2584
FAX : 098-834-8978
(沖縄地区税関)

ワシントン条約

経済産業省貿易経済協力局貿 易管理部貿易審査課電話 : 03-3501-1659

麻薬、向精神薬、覚せい剤等

厚生労働省医薬食品局監視指 導・麻薬対策課あへん係FAX : 03-3501-0034

 

[615.1.IMP:2001.3.30.古泉秀夫・2005.8.1.改訂]


  1. 高久史麿・他監修:治療薬マニュアル;医学書院,2001
  2. ワシントン条約:
    http://www.yokohama-customs.go.jp/washington.htm, 2001.3.30.
  3. 日本への持ち込みが規制されている野生生物製品ガイド:
    http: //www.twics.com/~trafficj/souvenirlist.html,2001.3.30.
  4. 日本製薬団体連合会ワシントン条約関係委員会:ワシントン条約と医薬品;日本薬剤師会雑誌,49(7):1263-1265(1997)