局方ブドウ酒の入手法

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Q:局方ブドウ酒の入手法。また、製造中止されているとしたら何年に中止されたのか

 

A:日本薬局方に収載されていた「局方ブドウ酒」は、合同酒精[03(3575)2711]により「局方ハチブドウ酒」として製造販売されていたが、薬効再評価等の課題が生じたため、昭和57年には製造が中止された。

本品の製造が中止されて以後、国内での局方ブドウ酒の入手は困難な状況にあったが、現在、局方ブドウ酒について、中北薬品株式会社[名古屋市中区丸の内3-11-9][連絡先;中北薬品株式会社・島津工場TEL.0567(32)1431]において製造が再開され、平成4年2月を目途に市販の準備がされている。

本品は赤ブドウ酒で、他のブドウ酒との相違点として、有機酸の含有率が高いため、酸味が強く、甘味が抑えられているの報告がされている。アルコール度14%未満、酸化防止剤として亜流酸塩が添加されている。

効能効果及び用法用量として、一般に食欲増進・強化・興奮のために、又は下痢の時などに1食匙又は1酒杯ずつ与えるが、不眠症や無塩食事療法等に用いる。リモナーデ剤に加える場合も多い。

貯法は直射日光を避け、なるべく涼しいところ(15?25℃)に保存する。飲用適温は約20℃。薬価は10mL:23.80円。(1997.4.現在)。

尚、リモナーデの処方例として次の処方が紹介されている。

  赤酒リモナーデ 濃厚赤酒リモナーデ
希塩酸 0.5mL 0.5mL
ブドウ酒 10.0mL 6.5mL
単シロップ 10.0mL 8.0mL
精製水 適量 適量
全量 100.0mL 15.0mL

 

以上1日量1日3回

[714.FD18.615.11WI][1991.10.3.・1999.4.8.一部改訂.古泉秀夫]


  1. 合同酒精製造課・私信,1991
  2. 中北薬品株式会社・私信,1991
  3. 国立国際医療センター薬剤部医薬品情報管理室・編:FAX.DI-News,No.222,1991,12,16.より転載